Interview

ピアニスト 高橋望さん

専門家以外の方にもわかる音楽を!勉強会も開催しています。

2017年08月08日 23:11:00
photo_01
photo_02
ピアニスト
高橋望さん
オフィシャルHP
オフィシャルブログ

Q,この度はご利用いただきましてありがとうございました。個人的に高橋様のご高名とご活躍を兼ねてから承っております。高橋さんは無理のない演奏をじっくり聴かせてくれるというか、自然体のピアニストとして認識しておりますが、、、。高橋さんは主にどのような音楽観や演奏理念をお持ちですか?

A.専門家は、専門家以外の方にもその知識や経験を利用して、分かりやすくかみ砕いて自身の専門内容について話せることが大切だと思っています。そのことを前提に、演奏会だけでなく楽譜の読めない方を対象にした勉強会も行っています。

Q,この度はラバージョン音楽サロンで「レクチャー&コンサート」をされましたね。具体的にどのような会だったのでしょう?

A.バッハの平均律クラヴィーア曲集についてのお話や演奏をメインに、前半はショパン、ベートーヴェンの作品を弾きました。まったく楽譜も読めない方、ピアノの演奏会に初めて接する方にもお分かりいただける内容を心掛けました。ショパンもベートーヴェンも嬰ハ短調による曲、後半のバッハも嬰ハ短調の曲を最後に置きました。

Q,30名前後の規模で行う演奏会のメリットはなんだと思いますか?

A.今回は、ピアノの演奏会を聴くのは初めて、という方も数名いらっしゃいました。そのような方に間近に演奏を聴いていただくとインパクトが大きく「音楽っていいですね~」皆さんおっしゃいます。これが可能になるのは30名の規模だからで、300人のホールでは起こらないことだと思います。

Q,この度、ラバージョンで使ったスタインウェイグランドピアノB211ニューヨーク製の弾き心地、何かしら感想を教えていただけますか?

この楽器はイマジネーションを掻き立てる楽器です。リハーサルで20分ほど弾いていると、色々な表情がピアノから紡ぎだされてきて、「ここのパッセージはこう弾いてみようか?」とか「こういう音色が出るなら、テンポ設定をかえてみようか」など色々ヒントが出てきて、それを演奏に反映させていくのがとても楽しかったです。演奏者と楽器が対話できる楽器だと言えるかもしれません。

Q,ラバージョン1階(音楽サロン)と2階(ビストロloversion)に対する印象、使用した感想などありましたら教えていただけますか?

A.今回は、まず演奏を30分、ビストロに上がり、ケータリングでオーガニック料理をいただき、音楽について歓談し、その後ワイングラス片手にサロンに下りていただき演奏をさらに30分ほど聴いていただきました。サロンとビストロがワンフロワーでなく分けられているので、演奏中にケータリングの準備もできますし、また片付けをしても気になりません。とても使いやすいですね。

Q,音楽に関わらず上野という街をどう思いますか? イメージ、好きなところ、、など教えてください。

A.上野というと西洋美術館でダフニスとクロエを見たのが忘れられない思い出です。ムンクやターナーなども。
ラバージョン上野は駅からすぐで大変アクセスが良いですね!

Q,来年1月20日、上野の東京文化会館で公演をされる事を存じ上げています。そのほか、今後どのようなお仕事を検討されていますか?展望でもいいのでお聞かせください。

A.2017年はバッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻のCD録音が中心の年になりました。2018年は東京文化会館で、ライフワークにしているバッハのゴルトベルク変奏曲のリサイタルを行い、その後は平均律クラヴィーア曲集第1巻の演奏会が下関、神戸、東京(7月1日ルーテル市ヶ谷)であります。さらにはバッハに関する本を出版予定です。今後も、レクチャーと演奏会&懇親会を組み合わせた催しをやっていきたいので、ラバージョン上野でやらせていただきたいです。